■コーキングの役割とは
コーキングとは、サイディング同士の間にある目地に入れるゴムのような柔らかい素材のことです。
なぜ目地にコーキングを入れるかというと、サイディングボードは固くて薄い板であるため、動くとヒビ割れが起きる可能性があります。
しかし、柔らかい素材のコーキングを入れることで、サイディングボードが動いてもコーキング部分が動いてくれるので負荷が軽くなり、サイディングボードのヒビ割れを保護する役割があるのです。
サイディングだけではなく、窓やサッシ部分などにも使われています。
なお、外壁塗装業者によってはコーキングではなく、シーリングと呼ばれる場合もあります。
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■コーキング剤にも種類がたくさんある
サイディングに使用するコーキング剤は主にウレタン系と変性シリコン系ですが、コーキング剤には様々な種類があり、特性も複数あります。
外壁塗装のように同じものを塗るのではなく、それぞれの場所や性質に合わせてコーキング剤を選ぶことが大切です。
では、主に使用されるコーキング剤の種類をご紹介します。
・シリコン系
シリコン系のコーキングは耐久性が高い性質を持ちます。
そのため、上から塗装することは難しいです。
主に浴室の扉など塗料を必要としない場所で使われています。
・変性シリコン系
変性シリコン系は外向けに開発されたものなので、サイディングに適しているコーキング剤です。
しかし、塗料との相性は良くないため、塗装をする場合はプライマーを塗ってから塗装する必要があります。
ブリード現象が起きやすいので、ブリードが発生しづらいタイプを選びましょう。
・ポリウレタン系
塗装をする場合に使われるコーキング剤です。
紫外線に弱いため性質があるため、目地がむき出しのサイディングでは使うことはあまりありません。
・アクリル系
アクリル系は耐久性が低いコーキング剤です。
一番コストが良いコーキング剤ですが、耐久性を配慮する場合は選択を避けましょう。
■コーキングの特性について
・ノンブリードタイプ(NB)
ブリード現象とは、コーキング成分が偏ってしまい、表面がベトベトしてくる現象です。
汚れを吸収してしまうので、次第に黒ずんでしまいます。
このタイプはブリード現象を軽減することが可能です。
・低モジュラスタイプと高モジュラスタイプ
モジュラスは元に戻ろうとする力にことで、サイディングに合わせてコーキングは動くかどうかを表します。
低モジュラスの場合は元に戻ることなく柔軟に動く性質を持ちます。
一方、高モジュラスは戻ろうとする力が大きいので、サイディングが動く可能性がある部分では使うことが難しいタイプです。
サイディング同士の間に使う場合は低モジュラス、1枚のサイディングの表面補修は高モジュラスを使うと良いでしょう。