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外壁塗装で気になる臭い!どう対処すべき?

目次

外壁塗装の臭い

新しい外壁に塗り替えられると気分も一新され、新たな生活の一歩を踏み出したくなります。
しかし、外壁塗装をすることでトラブルになってしまうこともあるのです。
例えば、外壁塗装に使用される塗料の臭いなどが挙げられます。
臭いによって自分や家族にはもちろん、近隣住民の方に迷惑をかけてしまう恐れもあるので細心の注意を払った方が良いでしょう。
今回はそんな外壁塗装の際に気になる臭いについて、どう対処すべきなのかご紹介します。

外壁塗装の臭い、何が原因?

外壁塗装で使用される塗料には様々な化学成分が入っていますが、それらが臭いの原因となってしまいます。
どのような化学成分が臭いの原因になってしまうのでしょう?

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■油性塗料に含まれるシンナーが主な臭いの原因

外壁塗装の際に使う塗料には、水性塗料と油性塗料の2種類があります。
油性塗料は色付きも良く、使われることの多い塗料ですが、この油性塗料に含まれているシンナーが臭いの原因と言われているのです。
なぜ、シンナーが塗料に使われているのかというと、外壁塗装に使用される塗料はもともと粘度が高く、そのまま外壁に塗装してもムラを作り、乾燥もしにくくなってしまいます。
そのため、塗料を薄める必要があるのです。
ここで登場するのがシンナーとなります。
シンナーは別名薄め液と言われており、塗料を薄めて使用するためにシンナーが用いられています。

■シンナーにも種類がある

実はシンナーにも種類があり、塗料の種類によって使い分けられています。

・ラッカーシンナー

ラッカーシンナーは、その名の通りラッカーと呼ばれる塗料に使われるシンナーです。
ラッカーというのは木材を塗装する際に使われる塗料で、木材をラッカーで塗装し乾燥させると木材が丈夫になるだけではなく、研磨することで光沢が出て物の品質を高めてくれます。
例えばバイオリンを見るとツヤや光沢感がありますが、それはラッカーによって生み出されたものです。
ラッカーを溶かすために使われるシンナーですが、用途はそれだけではなく、塗料が塗装したい部分以外に付いてしまった時に落としやすくするための役割も持っています。
また、乾燥を早めてくれるのでラッカーだけを使うよりも効率が良いのです。

・エポキシシンナー

エポキシシンナーとは、エポキシ樹脂塗料に使われているシンナーで、紹介するシンナーの中では一番塗料を溶かす力が強いと言われています。
エポキシ樹脂塗料を溶かす程の強い力を持っているため、基本的にエポキシ樹脂にしか使われません。
ラッカーを溶かして塗装することもできますが、不具合が出る恐れもあり、他にもウレタンやフタル酸、水性塗料を溶かして塗ることには向いていないシンナーです。

・ウレタンシンナー

ウレタンシンナーはウレタン塗料に使われているシンナーで、夏用と冬用の2種類があります。
時期によって使い分けるシンナーなのですが、他の塗料に使ってもなかなか溶けないので、基本的にはウレタン専用のシンナーとして使われます。

・塗料用シンナー

「ペイントうすめ液」とも呼ばれているシンナーで、外壁塗装に最もよく使われているシンナーです。
上記の種類によっては塗料用シンナーの溶かす力は弱くなってしまうのですが、臭い的には塗料用シンナーが油性塗料の中でも弱い分類に入ります。

シンナーが塗料に使われているのは、塗料を溶かすというだけではなく、塗料の中に入り込んで塗膜を作り出した後は塗料成分に影響を与えず揮発することが言えます。
そのため、シンナーを使えば塗料が持つ効果を変えずに消滅することができるのです。
シンナーを塗料に合ったものを使うことでツヤや発色の良さ、さらに塗膜が丈夫になって長持ちしやすくなるという傾向にあります。
しかし、その分臭いがしてしまうので気を付けなくてはなりません。

■シンナーと溶剤は何が違うのか?

油性塗料に含まれているシンナーは、塗料を薄めるために用いられていますが、よく油性塗料の溶剤と勘違いされることが多いです。
シンナーと溶剤は大きく異なるというわけではありませんが、若干の違いがあることを覚えておきましょう。

まずシンナーは先程も溶解したように塗料を希釈して適正な粘度にし、付着しやすい塗膜を作り上げることが目的となっています。
一方溶剤は、樹脂類を溶かして流動性を与え、混合しやすいようにする役割を担っているのです。
どういうことかというと、例えば外壁塗装などでよく使用されるシリコン樹脂塗料やウレタン樹脂塗料というのは、それぞれシリコンやウレタンといった樹脂が含まれています。
樹脂はそのまま使ってしまうと塗料の中に大きな分子として残ってしまい、全く溶けていない状態では樹脂がゲル状になってしまうこともあるのです。
ここで樹脂の化学構造が似ている溶剤を使うと溶けやすくなり、塗料の中にうまく混合されるようになります。
シンナーはそんな各種溶剤を混合して作られたものです。
溶剤系は臭いがキツいものもあり、特に強溶剤は強力な塗膜を作る一方で臭いがキツいと言われています。

■臭いがキツい成分

シンナーというのは基本的にいくつもの溶剤によって作られたものがシンナーと言われていることは上記でもご紹介しましたが、そんなシンナーに含まれている成分の中でも特に臭いがキツいと言われているのが、以下の成分です。

・イソプロピルアルコール

イソプロピルアルコールは、エタノールと同じアルコール類であり、揮発性の高い成分であることから外壁塗装の際にも利用されています。
塗料以外には工業用洗剤や希釈剤、さらにメガネクリーナーやコンタクトレンズの洗浄液、ガラスの撥水剤などにも使用されています。
コンタクトレンズの洗浄液というとあまり臭いと感じないかもしれませんが、塗料に使う場合はその量も多くなるため必然的に臭いがキツいと感じられてしまうようです。

・1-ブタノール

別名をノルマルブタノールとも呼ぶ直鎖アルコールで、水にはほとんど溶けませんが、多くの有機物に溶解することが可能です。
無色透明な液体なのですが、臭いが独特であり喉や目の奥に入り込んでくるような臭いを発しています。
使用用途としては塗料の溶剤以外にも、多くの有機物を溶解することから、様々な溶媒に利用されていたり、医薬品としても利用されています。

・メタノール

ホルマリン液の原料やアルコールランプといった燃料にも使用されているメタノールも有機溶媒などで用いられることの多いアルコールです。
現在、燃料電池で水素を供給する役割を果たすのではないかと注目を集めています。
メタノールの臭いはエタノールのような消毒液に近い臭いで、それが塗料に使われていることで不快に感じてしまう方も多いでしょう。
また、メタノールは大量に吸引してしまうと中毒症状を発症する可能性もあり、日本では第4類危険物にも指定されている物質でもあります。

・キシレン

芳香族炭化水素に分類されているキシレンは、塗料の他にも接着剤や印刷用のインクなどにも使用されている成分です。
接着剤やインクからも独特の臭いが感じられますが、それらは主にキシレンの臭いが関係しています。
キシレンはまるでガソリンのような臭いをしており、長時間嗅いでいると具合が悪くなってしまう可能性が高いので注意しなくてはなりません。
キシレン自体も医薬用外劇物に指定されており、毒性を伴います。
大量にキシレンを吸引してしまうと頭痛・倦怠感・吐き気などの症状が表れる可能性があるので注意が必要です。

シーリングでも発生する気になる臭い、その正体とは?

シーリングとは、サイディングボードの継ぎ目や隙間を埋めるためのものですが、外壁塗装の際にはシーリングを補修することで雨漏りなどを事前に防ぐことが可能です。
外壁塗装の下地処理としてまずはシーリング補修を行なっておくと良いのですが、実はシーリング補修を行う過程でも独特の臭いが発生し、それを不快に感じてしまう方もいらっしゃいます。
では、シーリングで発生する臭いの正体とは一体何なのでしょうか?

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■シーリングの臭いの正体とは

シーリングで発生する臭いはそれぞれの種類によって異なります。
種類によって配合されている成分が違うのですが、シーリングを埋める時は硬化していなくても時間が経過すると共にどんどん固まっていく性質を持っています。
この硬化していく段階で副生物が発生し、それが臭いとなって現れます。
硬化後は特に臭いはないのですが、例えば外壁塗装の際に施工中も自宅に住んでいる場合は、シーリング硬化中に臭いが気になってしまうこともあるでしょう。

シーリング材が硬化する方法には様々なものがあります。

・混合反応硬化
シーリングの基材となるものと、硬化剤を混ぜ合わせることによって化学反応が起き硬化反応を示します。
硬化温度は気温が高い状態・低い状態によっても異なり、また基材と硬化剤の比率や撹拌がうまくできていなかったことで硬化不良を起こしてしまう可能性もあるでしょう。

・湿気硬化
空気中に含まれている水分と硬化剤が化学反応を起こし硬化するタイプです。
例えば瞬間接着剤も、容器に入っている時は普通の液状であっても外に出して空気に触れることでどんどん固まっていきます。
これは、空気に含まれる水分に反応して即座に硬化していくためです。
湿気硬化は瞬間接着剤と同じ仕組みでシーリング材の硬化を行なっています。

・酸素硬化
酸素硬化は空気中に含まれる酸素と硬化剤が反応し、硬化していくタイプを指します。
湿気硬化の場合は水分でしたが、こちらは酸素に反応します。
混合反応硬化と同じように気温による影響を受けやすく、さらに湿気硬化タイプ同様、空気が触れるシーリング材の表面からどんどん硬化していきます。

・乾燥硬化
シーリング材自体に含まれている揮発性成分が空気中に揮発されることで、他の成分の密着度が強まり硬化していきます。
外壁塗装に使用される多くの塗料も同じような形で硬化していくのですが、揮発するということは成分の臭いも空気中に発せられることから、シーリング材の硬化過程に表れる臭いは乾燥硬化によるものが大きいと言われています。

■シーリング材にも強い臭いを発するものがある

シーリング材は様々な種類がありますが、よく利用されているのはシリコン・変成シリコン・ウレタン・アクリル・ポリサルファイドという材質です。
これらはそれぞれ特徴も異なるのですが、臭いがキツいものもあります。
臭いが気になるという方は臭いが抑えられているシーリング材を利用すると良いでしょう。
ただし、臭いが弱いからと言ってそのシーリング材が家にとって最適かどうかという点は異なります。
そのため、それぞれの特徴を把握した上で、外壁塗装業者に相談してみましょう。

・シリコン

料金が安いことから、よく外壁補修のシーリング材で使用されることの多い素材です。
ホームセンターでも販売されており、DIYで利用される方も多いです。
耐久性にも優れており、プライマーがなくても施工することができます。
ただし、シリコンをシーリング材として使用すると、シリコンからシリコンオイルと呼ばれる油が出てきてしまうため、シーリング材の上から塗装すると塗膜が付着せず剥がれてしまいます。
臭いとしては、シンナーに近い臭いであり、強い毒性を持つため長時間大量に吸入しないように気を付けましょう。
なお、硬化すればこのような臭いが出ることもありません。

・変成シリコン

最もサイディングボードのシーリングに採用されている素材です。
外壁の目地はもちろん、内装の目地やサッシ周り、タイルの目地、モルタル等のクラック、屋根材や金属の目地などにも使われており、様々なものに取り入れられています。
上記で紹介したシリコンよりも耐候性は若干劣りますが、非汚染性が高く塗料も上から塗ることが可能です。
シーリングを行う時はプライマーが必要となり、シリコンよりも価格は上がります。
シリコン程ではありませんが、独特の臭いを発します。

・ウレタン

ウレタンはシーリング材の中でも耐久性に富んでおり、硬化すると弾力性を得ることからクラックや目地の補修などによく使われています。
アルコールに反応してしまうと硬化しなくなる恐れがあるので、揮発性の高いアルコール類を含む塗料やシリコン系のシーリングを一緒に使用しないように気を付けましょう。
ウレタンは紫外線にも弱く、シーリングを充填してから剥き出しの状態になっているとすぐに劣化したり、汚れやすいという性質を持っています。
そのため、上から塗料を塗って塗膜で保護するようにしましょう。
ウレタンも独特の臭いがあり、施工中は家の中に臭いが入らないように窓を閉め切っておくと良いでしょう。

・アクリル

主にモルタルやコンクリートのクラック補修、タイル目地などに利用されているシーリング材ですが耐久性が少ないことでも知られています。
上から塗料を塗って保護することもできますが、充填後はシーリング材自体が痩せてしまうため、あまりリフォームでは使われることもないです。
臭いは多少あるものの、そこまで強くありません。

・ポリサルファイド

タイルの目地やサッシ周りなどにもよく使用されているシーリング材で、シーリングを充填してから表面に汚れが付きにくいという特性を持っています。
耐久性にも優れているため、上から塗料を塗らなくても問題ありません。
ただ、逆に塗料を塗ってしまうとポリサルファイドの影響で塗料が変色したり、塗膜が硬化しなかったりという状態になる可能性が高いため、塗料は塗らないよにしましょう。
また、シーリング材の中で最も臭いがキツいと言われています。
焦げ臭いゴムのような臭いがするため、ポリサルファイドを利用する場合は臭いに十分気を付けるようにしましょう。

このように、シーリング材でも臭いが気になってしまう場合があります。
まだ塗料を使っていないからと油断していると、施工中に臭いにやられてしまう場合もあるので、外壁塗装業者と事前に臭いについての相談をしておくようにしましょう。

臭いから人体に影響はあるのか?

塗料に使われるシンナーが臭いの原因ということがわかりましたが、実際にシンナーの臭いによって人体に影響はあるのでしょうか?

■不快感以外にも影響はある

シンナーの臭いはふと嗅いでしまっても不快感を生じてしまう程キツい臭いです。
そんなシンナーは以前若者の間で吸引する遊びが流行り、社会問題にまで発展してしまいました。
社会問題にまで発展してしまった理由としては、不快感以外に人体への影響があることがわかったためです。
シンナーは基本的に劇薬であり、無害ではありません。
しかし遊びが流行っていた頃は、今よりも気軽に手にすることができるものだったため、このような遊びが流行ってしまいました。
では、どのような人体への影響が考えられるのでしょう。

■シンナーの臭いは人体にどのような影響を及ぼすのか?

シンナーの臭いを嗅いでしまった時に、気分が悪くなったり、頭が痛くなったりしてしまう方もいらっしゃるかと思います。
これはシンナーによる影響が大きいです。
この他にも食欲がなくなる、目が霞んでくる、めまいがするなどの症状がみられる場合があります。
シンナーの臭いを少し嗅いだだけでこれだけの影響が考えられるのです。
しかし、症状はシンナーの臭いから離れることで落ち着き、体調も回復します。
不快感を感じたらすぐにシンナーの臭いが届かない場所へ行くことが大切です。

■中毒になることが一番怖い

シンナーの一番怖いところは、長期的に吸い続けることで中毒症状を引き起こしてしまうことにあります。
シンナーは軽く吸っただけでも上記で説明したような症状がみられる場合がありますが、シンナーを長期的に吸い続けてしまうと中毒症状があらわれてきてしまうのです。

中毒症状は部位ごとに様々なものがみられます。

・目
目の霞み、視力低下、ゴロゴロする、痒みなど

・耳
耳鳴り、聞こえづらくなる、中耳炎、めまいなど

・鼻
鼻水、鼻づまり、鼻血など

・口
口内の乾き、よだれの量が増える、味がわからなくなるなど

・のど
飲み込みにくい、痛み、かすれ声など

・胃腸
便秘、下痢、吐き気、各部位の炎症など

・呼吸器
くしゃみ、咳、呼吸が浅くなるなど

・循環器
胸が痛い、脈拍数が速いなど

・皮膚
ニキビ、痒み、湿疹、多汗など

・筋肉や関節
肩こり、関節痛、筋肉痛など

・女性機能
生理不順、不妊症、多汗、冷え、イライラ、感染症になりやすいなど

・精神や神経
手足の震え、痙攣、うつ状態、思考力の低下、不眠、食欲低下、イライラしやすいなど

・その他
貧血、甲状腺機能障害など

これらの症状がシンナー中毒になることで出てきてしまうのです。
これを見てわかると思いますが、かなり多くの症状が幅広い部位に対してあらわれています。
そのため、一見関係なさそうな体調不良も実はシンナーの中毒症状である可能性が高いので、万が一シンナー中毒になりやすい環境にいる場合は気を付けなくてはなりません。

■シンナーは臭いを嗅がなくても人体に影響する可能性がある?

シンナーというのは非常に揮発性に優れ、それが塗料を溶かす時に塗料成分に影響を与えず、消滅するのに必要なのですが、この揮発性の高さによって臭いを吸引してしまい人体に影響を与えてしまうのです。
しかし、それだけではありません。
例えシンナーの臭いを吸わなくても、皮膚に塗料が付いてしまうことで皮膚から成分が体内に中に入ってしまいます。
どういうことかというと、シンナーは油脂成分にも溶けてしまうので、皮膚に付着すると肌表面の油脂を利用し体内に侵入します。
外壁塗装の業者を見てみるとわかるのですが、みんな夏の暑い時期にも長袖を着て作業することが多いです。
これは、塗料が付かないようにするためなのですが、油性塗料を使っている時に皮膚に付いてしまうとシンナーが体内に入ってきてしまうため、それを防ぐために長袖・長ズボンを着て作業しているのです。

■子どもへの影響が心配・・・

シンナーの臭いは大人でも上記のような症状が出るのですから、子どもへの影響も非常に心配です。
実はシンナーを吸引し続けることで脳が萎縮してしまうということがわかっています。
マニキュアの除光液にもシンナーが使われていますが、この臭いを吸った結果赤ちゃんがシンナー中毒になってしまったケースも既に事例として上がってきているのです。
大人の脳はもちろん、子どもの脳でも萎縮されることにより様々な障害を生み出す可能性が高いです。
中には運動麻痺や視力狭窄などの症状があらわれるかもしれません。
子どもへの影響を考えるとあまりシンナーは使いたくない、もしくは近づけたくないと考える方も多いでしょう。
もちろん、子どもだけではなく妊婦さんにも同じことが言えます。
極力外壁塗装時には子どもや妊婦さんを近付けさせないようにしましょう。
例え、下記で紹介するF☆☆☆☆の塗料であっても、体に全く害がないとは言い切れません。
小さい子どもや妊婦さんがいる場合は外壁塗装自体を辞めるか、もしくは外壁塗装中だけ仮住まいを用意して、そちらで生活してみてはいかがでしょうか。

■近隣への影響が心配・・・

家族としては、外壁塗装で例え油性塗料を使っていたとしても、外壁塗装の施工中は他のところに仮住まいし、生活していればシンナーを吸い込むようなこともないでしょう。
ただし、近隣住民の方はそうもいきません。
特にかなり家と家の距離が近い場合は、臭いがダイレクトに伝わってしまい、トラブルを招いてしまう恐れがあります。
そうならないようにするためにはどうすれば良いのでしょうか?
ここからは臭いの対処方法や近隣住民の方への対処方法、さらに臭いを少なくするための外壁塗装にする方法をご紹介していきます。

臭いはどう対処すべき?

外壁塗装の臭いは目に見えない部分ではありますが、家族や施工者の健康に関わるものなので真剣に向き合うべき問題です。
外壁塗装の臭いに悩んでいる方や、これから外壁塗装を行う方にとってはどのように対処すべきか気になる方も多いでしょう。
ここでは、外壁塗装した際の「臭い対策法」についてご紹介していきます。

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■臭いのレベルは外壁塗料によって違う?

すでにご存知かと思いますが、臭いの発生原因は塗料です。
塗料によって臭いの種類やレベルは変わってきますが、いずれも塗料には臭いはつきものです。
塗料は主成分が水の水性塗料と、有機溶剤であるシンナーなどが主成分の油性塗料があります。
感じ方はそれぞれなので一概には言えませんが、やはりシンナーが含まれている塗料の方が臭いが強いと感じる方が多いです。
この臭いを少しでも対処するにはどのように対策をしたらよいのでしょうか?

■臭い対策のマスクを着用する

すぐに取り入れやすい対策法は、マスクを着用することです。
近所のホームセンターやドラッグストアで臭い専用のマスクを見かけたことがるでしょう。
有機ガス高濃度防毒マスクといい、商品名が「キーメイトマスク」「防毒マスク」で販売されています。
専用のマスクなので価格が3,000~4,000円くらいしますが、臭い対策への効果は期待できます。
しかし防毒マスクは見た目も大きく、ずっと着用するのには向いていないので長時間着けていると息苦しくなったり、臭いを察知した場合にマスク内にある吸収缶を交換しなければなりません。
ですから1日中着用するには活性炭入りの不織布マスクの方が良いでしょう。
相場価格も1,000~2,000円とお手頃な価格となっています。

■換気する・扇風機をまわす

基本的に外壁塗装の施工中は窓を閉め切っておき、家の中に塗料の臭いが入り込まないようにします。
しかし、場合によっては塗料の臭いが充満してしまうこともあるのです。
窓をきちんと閉めていても隙間から少しずつ臭いが入ってきてしまい、部屋から逃げ場を失い臭いが留まってしまいます。
いくら窓を閉めていたとしても換気扇から臭いが入ってくることもあります。
また、外壁の外側に足場を組んでいるため外壁を囲ったネットのせいで風通しが悪くなってしまうことも考えられます。
これらは換気をしたり扇風機を外に向かってまわすことで、臭いを解消することができるでしょう。
臭いの流れを考え、どのように風をあてると効果があるのか、実際にやってみながら試す価値はあります。
必要に応じて窓の隙間を防いだり、換気扇を塞ぐことによって臭いを入らないようにすることもできます。

■施工中は別の場所に住む

これは住民に対しての対処法ですが、外壁塗装を行っている期間は別のところ住むという選択肢もあります。
赤ちゃんや妊婦さんがいる家庭は、臭いはもちろんですがシンナーなどで体に悪影響を与える可能性があります。
ですから短期間であっても少し離れた場所に住むのが一番安心です。
わざわざ仮住まいを借りなくても、実家や親戚の家に住めるのでれば頼ってみてもいいのではないでしょうか。
それが難しい場合は、ウィークリ―マンションやマンスリーマンションなどを利用してみてもいいかもしれません。
ただしウィークリーマンションやマンスリーマンションは単身者用の間取りになっているものが多いため、家族では利用しづらい可能性があります。
外壁塗装の期間にもよりますが、もし短期間で終わるのであればホテルの方が快適で、しかもそこまで費用をかけずに済むかもしれません。
また、仮住まいを探す時は宿泊・賃貸料金だけではなく、食費や移動費なども含めて総額で検討するようにしましょう。
特に食費は、ホテルの場合だとキッチンが利用できず、ほとんど外食になってしまいます。
賃貸物件ならキッチンが備わっているため食費節約できますがホテルだとそうもいかないので、必ず総額で費用を算出するようにしましょう。

■番外編:空気清浄機を使えば良い?

わざわざ外壁塗装の施工中に他のところへ仮住まいしたり、臭い対策のマスクを買ったりしなくても、空気清浄機を使えば良いのでは?と考える方も多いのではないでしょうか?
確かに、空気清浄機は臭いを取るのにも役立つため、外壁塗装の臭いも防げるのではないかと考えられます。
しかし、空気清浄機のほとんどはペットやたばこの臭いなど、生活臭を撃退してくれるものであり、外壁塗装の臭いの原因でもあるシンナーには反応しない可能性が高いです。
そのため、空気清浄機を使っても外壁塗装の臭いを無効化することは難しいと言えるでしょう。

■これから外壁塗装をする方は・・・

今後外壁塗装の予定がある方、または近々施工するのが決まっている方の中には、今から塗料の仕様を決めていくという方もいるのではないでしょうか?
外壁塗装の臭い発生の要因は、使用する塗料だと説明しましたが、使う塗料を選ぶ時重点的に臭いで選ぶことで施工中のストレスは軽減されるものです。
人体や環境を考慮した塗料やホルムアルデヒドを発散しない塗料もあります。
塗料特有の臭いとは正反対にいい香りを放つ塗料もあります。

外壁塗装の臭いは、住民や施工者だけでなく近隣住宅など関係ない方たちにまで影響を及ぼすものです。
近隣の方たちとの関係性を悪くさせないためにあらかじめ了承を得たり、あいさつをしておくことも常識的なルールになります。
施工中だけの問題だと軽く考えずに、細心の注意を払って臭い対策することを心掛けましょう。

近隣住民への対処方法

外壁塗装を行う際、近隣住民にあいさつをすることは一般常識です。
最近は、近所との関係性が希薄になりつつありますが外壁塗装を円滑に行っていくためにもご近所へのあいさつを怠ってはいけません。
しかし、いざあいさつをしようとした時どのようにお詫びしたらよいのか悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。
ここでは、ご近所あいさつの正しい方法についてご紹介していきます。

■なぜ施工前にあいさつが必要なのか?

自分の家の外壁塗装なのに、どうして関係のない住民にまであいさつしなければならないのかと思う人も少なくありません。
確かに近隣の住宅を施工する訳ではないので関係がないと言えることかもしれませんが、しばらくの間普段とは違う環境になるということになれば納得できることではないでしょうか。
施工住宅の敷地が狭ければ、隣の住宅の敷地内を利用させてもらうかもしれません。
塗装中は普段見ない人の出入りがあったり、嫌な臭いが発生する可能性もあります。
外壁工事を行う場合は、高所作業になることが多く近隣の家の中が見えてしまうこともあります。
もしもあいさつなしで施工が開始されればカーテンや窓を全開にしている可能性もあるでしょう。
このように事前に伝えておくことは、プライバシーを保護する上でも大切ということが言えます。

■あいさつする時に気をつけること

近隣住民へのあいさつは遅くても施工の1週間前くらいから行いましょう。
留守の多い住宅もあるので、少し余裕をもっておいた方がいいかもしれません。
外壁塗装のあいさつの場合は、手ぶらではなく適当な手土産を持参していくのが一般的です。
高額なものはお互い負担になってしまうので500円程度のものが妥当です。
内容はタオルや洗剤、お菓子などが喜ばれますが、好みが不安な方は地域で使用しているゴミ袋などでもよいでしょう。
できるだけこちらの誠意を伝えられるよう気使い、近隣住民の好みを知っていればそれに見合ったものを選ぶと良いです。
あいさつにまわる範囲は、外壁塗装する規模や家の密集具合などによって違ってきますが、最低でも三軒両隣、裏三軒は行っておきたいところです。

■何を伝えるかが重要

外壁塗装の近所あいさつは伝えておくべきことがいくつかあるので参考にしてください

1.いつから施工開始でどのくらいの期間かかるのか
2.施工開始と終了の目安時間
3.休日に施工するのか

以上の項目は相手に伝える必要があります。

「○月○日から○月○日まで外壁塗装の工事を行うので、工事中の音や塗料の臭いでご迷惑をおかけするかもしれません。施工の時間帯は○時から○時くらいになると思うのでよろしくお願いいたします」

というような文言であいさつするとよいでしょう。
外壁塗装を行う際に、隣近所の家に塗料がついてしまったり、傷をつけないよう専用のカバーをする場合もあります。
そのような対処が必要となる場合は、必ずその説明とお願いをしておきましょう。
説明がないまま突然工事が始まるとトラブルになることもあるので、事前に正しい情報をきちんと伝えて安心してもらうことが大切です。
また、工事用に大きな車両が出入りする可能性があるので、近所に小さな子どもがいる家庭には必ず伝えておくようにしてください。

家と家の距離が比較的離れているとそれほどクレームは起きにくいのですが、密集した住宅の場合は特に配慮する必要があります。
最近は施工業者があいさつにいく光景をよく目にしますが、外壁塗装を依頼したのは施主なので本人が一緒にあいさつまわりをするのが常識です。
あいさつまわりをすることで臭いや騒音を直接的にカバーすることはできませんが、近隣住民との関係性を円滑にしていくためには必要不可欠な行為となります。

臭いを軽減した外壁塗装にするには?

外壁塗装時の臭いの原因は塗料にあるので、臭いを軽減させるためにも外壁塗装の塗料選びは重要になります。
そこで、臭いを軽減できる塗料の種類や商品について紹介していくので、これから外壁塗装を考えている方は参考にしてみてください。

■F☆☆☆☆塗料で臭いを軽減する

F☆☆☆☆塗料とは、人間や環境に配慮した塗料のことでホルムアルデヒドの発生量が0または微小である塗料のことを言います。
ホルムアルデヒドは、毒物および劇物取締法によって医薬用外劇物にも指定されている有害な物質です。
塗料や接着剤に使用されていることが多いのですが、人体に影響のない程度まで薄められて作られていると言われていますが、ホルムアルデヒドが多く使われている家に住み続けることで、様々な影響があるのです。
シックハウス症候群もそのひとつで、人体に悪影響を及ぼしてしまいます。
☆の数はホルムアルデヒドの発散量によって違いがあり、星の数が多いほど発散量が少ないのです。
F☆☆以下の場合は建材の使用は禁じられており、F☆☆☆であれば床面積の2倍量しか使用することができません。
F☆☆☆☆なら制限もなく使用することができるのです。

■F☆☆☆☆の塗料でオススメできる商品とは?

各メーカーにF☆☆☆☆の塗料は数多くありますが、その中でもオススメの商品を紹介していきます。

・エコフラット70

日本ペイントから販売されている商品で、コンクリート・モルタル・プラスターボードに使用することができます。
超低VOCが特徴で、塗装後のVOC(揮発性有機化合物)放出量はほとんどありません。
臭い成分もゼロに近づけて生産されたため、低臭となっているので安心でしょう。
仕上り性、隠ぺい性、補修性にも優れている特徴があるので高作業性も高いです。
カラ―も多く13色あるので自分好みの配色ができるでしょう。

・1液ファインウレタンU100

日本ペイントから販売されている塗料で特に外壁に適した塗料となっています。
鉛などの重金属を使用せず作られているので環境にも優しい塗料で、雨垂れによる汚染も少ないので汚れが付きにくい特徴があります。
外壁では藻やカビの発生も気になるでしょうが、防藻・防カビ性を備えているので安心です。
また、塗装時には発泡することもないので塗りやすく高作業性に優れています。
サイディングボード、モルタルなどの外壁材のほか、鉄部、FRP。硬質塩ビ部など幅広く使用することが可能です。

・エコホルスF4Ⅱ

関西ペイントから販売されている商品で木質建て材の木製ボードや一般木部だけではなくダクトや配管などの金属設備、鉄骨やサッシュなどの鉄材や鉄板部にも使用することが可能です。
鉛、クロムフリーとなっており、樹脂の中にウレタン基を導入しているので光沢保持能力があり耐候性に優れています。

■香り付きの塗料で臭いを軽減する

塗料の中にはあらかじめ匂いの付いた塗料も販売されています。
塗料の独特な香りではなく、バラなどの芳醇な香りがすることで塗装中でも息苦しさを感じることがないでしょう。
ただし、その香りは持続することはないので住み続けていくうちに香りは消えていきます。

■香り付き塗料のオススメできる商品とは?

・ハナコレクション100水性

日本ペイントから販売されている商品で花の色を見本にして作られた塗料となっています。
菜の花をイメージしたイエロー、コスモスをイメージしたマゼンタ、アジサイをイメージしたグリーンのほか、ブルー、オレンジ、ホワイト、バイオレット、レッドなど様々なカラーから選び抜くことができるので、ポップな印象の外観からモノトーンまで好みに合わせたカラー選びができるでしょう。
また、つや有り・7分つや有り・3分つや有り・3分つや有り・つや消しとつやの度合いも選ぶことができます。
バラの香りで塗装時にも塗料独特に臭いがしないので安心です。
コンクリート、モルタル、窯業系サイディングボード、鉄部に使用することができ、シリコン樹脂とセラミックをハイブリッドさせているので耐久性にも優れている商品です。
防藻・防カビ性もあるので汚れが付きにくいので長い間綺麗な外観を保つことができるでしょう。

・ハナコレクション300UVファイン

日本ペイントから販売され、ハナコレクションシリーズの中でも特に長期間美観を維持することができる塗料となっています。
コンクリート、モルタル、窯業系サイディングボード、鉄部に使用することができ、超低汚染タイプとなっているので安全性にも優れています。
また、外壁は雨や風の影響によって汚れが目立ちやすい傾向にありますが、防藻・防カビ機能が付いているので汚れも付きにくいので安心です。
パーフェクトサーフと組み合わせることで、塗り替えの目安が10~15年となるのでコストを抑えることも可能になっています。

■水性塗料で臭いを軽減する

塗料には様々な種類がありますが、さらに分けると水性塗料と油性塗料があります。
外壁塗装でどちらかを使用する場合、水溶塗料の方が臭くないとされているのです。
そもそも水性塗料とはどんな塗料なのか、塗料の成分から解説しましょう。

【塗料の成分について】

塗料は顔料、樹脂、添加物、水か溶剤で構成されており、それぞれ役割があります。

・顔料
塗料の色や塗膜の厚みに関わる成分です。

・樹脂
アクリルやシリコン、ウレタンなどの樹脂があり、塗料の性能を大きく左右する成分です。

・添加剤
塗料の性能の向上や維持のために様々な添加剤が使用されています。
例えば、塗料の腐食を抑えるために防腐剤、柔軟性をプラスするために可塑剤が含まれているのです。

・水か溶剤
塗装しやすいように樹脂を溶かす役割を持ち、塗装すると蒸発・揮発によりなくなる特徴があります。
水性と油性の違いは樹脂を溶かすために使用するものが水であるか、溶剤でありかの違いがあり、水性では水が使用されているのです。

【水性と油性の比較】

水性塗料と油性塗料では主成分が違うだけではなく、他にも異なる特徴があります。
どのような違いがあるか特徴を比較してみました。

・臭いの強さ
油性塗料の主成分である溶剤にはシンナーなどが使用されるため、臭いが強い特徴を持ちます。
その一方、水性は主成分が水なので不快な臭いがほとんどないので、臭いを気にせず外壁塗装が可能です。

・外壁以外に使えるか
外壁の他に内壁では使用できるのかというと、水性塗料は使用できますが油性塗料は使用することができません。

・保管の難易度
シンナーなどの溶剤が油性塗料には入っているため、取り扱いには注意が必要です。
水性塗料の場合は保管や取り扱いに関して特別注意はありません。

・液型タイプ
水性塗料は1液型なので扱いやすく、環境の負担が少ないメリットがあります。
油性塗料は1液型と2液型の両方があり、2液型の場合は混ぜたら6時間から8時間以内に使い切らなければなりません。

【水性塗料は耐久性について】

水性塗料は臭いが少なく値段も安価ですが、密着性は油性塗料の方が少し優れているとされています。
油性塗料は一定時間で塗料が乾く性質を持つ一方、雨や気温が低い時は塗料が乾きにくく性質を持つデメリットがあるのです。
さらに、耐久性でも油性塗料より劣ると言われています。
水性塗料は「水に弱い」、「すぐに落ちる」と言われていますが、主成分が水であるため、乾燥していない状態だと水に弱く落ちやすいというのが真実です。
なので、環境には注意して塗装作業をしなければなりませんが、乾いてしまえば水で落ちてしまうことはありません。
塗料も以前より性能がアップした商品が多いため、水性塗料の耐久性も油性塗料に劣らないレベルになっているので、安心して使用することができます。
臭いや環境に配慮して外壁塗装をするなら、安全で使いやすい水性塗料を選んでみましょう。

■水性塗料でオススメできる商品とは?

水性塗料は様々なメーカーから販売されており、商品のラインアップも充実しているので、どの水性塗料を使おうか悩む方も少なくないでしょう。
たくさんある水性塗料の中でも、外壁塗装でオススメの商品をご紹介しましょう。

・水性スーパーコート

アサヒペンが販売している水性塗料です。
特殊なフッ素樹脂とシリコン、紫外線による劣化を防ぐ防止剤が含まれているので、相乗効果により汚れにくく高い耐久性を誇ります。
酸性雨や酸性雪、排気ガス、塩害に強いので広範囲の地域で使用できるでしょう。
こちらの塗料はコンクリートやサイディング、木材の外壁だけではなく、内壁やプラスチック面、フェンスや鉄作などの鉄製品、トタン屋根やセメント瓦など多彩に使用できます。
厚塗りを施しても液ダレしにくく、塗りやすさにも定評があり、ツヤありとツヤなしのどちらかを選ぶことが可能です。
ツヤありは美しいエナメル調に仕上がり、ツヤなしでは落ち着いた印象になります。
色はホワイトやブラック、イエロー系、レッド・ピンク系、ブルー系、グリーン系、ブラウン系があり、全45色用意されています。

・水性シリコンアクリル 外かべ用

アサヒペンから販売されている水性シリコン塗料です。
シリコンだけではなく特殊フッ素樹脂や紫外線防止剤が含まれているので、汚れにくく耐久性があります。
外壁に特化した塗料であるため、防カビ・防藻剤が配合されているため、カビや藻、コケを長期的に防ぐことが可能です。
金属や木質、無機セメント、セラミックなどのサイディングやコンクリート、モルタルなどの外壁や周辺の塀に使用できます。
水がかかりやすい場所や湿りやすい場所には適さないので注意しましょう。
色数は全10色で、ホワイトやミルキーホワイト、ラフィネオレンジなど温かみのある色や、アトランティックブルーやソフトグレーなどクールな印象の色が用意されています。

・水性シリコン 外かべ用

ニッペホームプロダクツから販売されている水性塗料です。
モルタル、ストレート、コンクリート、ブロック、リシンなどのサイディングや外壁に使用することができます。
無塗装の金属系や無機コーティングされたサイディングは適さないので注意しましょう。
シリコンと紫外線吸収剤を配合しているため紫外線から外壁を保護することができ、耐久性に優れています。
コケに強く、酸性雨、排気ガス、塩害による劣化も抑えることができ、強力な防カビ・藻剤が添加されているのでカビや藻、コケの発生も防ぐことが可能です。
色数は全7色でホワイトやクリーム、マリーゴールドといった明るい色や、タイルベージュとアーバングレーのような落ち着いた色があります。

耐久性が低いと思われている水性塗料ですが、各メーカーでは耐久性や耐汚染制に優れた塗料が登場しています。
紫外線やカビ・藻にも強い性能があり、酸性雨が降りやすい場所や海岸沿いで塩害に遭いやすい、車の交通が多い、工場の近くといった外壁が汚れやすいエリアでも安心して使うことができるでしょう。
臭いを抑えて高性能な塗料で外壁塗装をしたい場合は、ご紹介した塗料を参考に選んでみてください。

■自然塗料で臭いを軽減する

原料に石油や合成顔料を使わずに作られ天然素材を主原料としている塗料を自然塗料と言います。
柿渋や亜麻仁油、カルナバロウ、蜜ロウ、ラベンダーオイル、桐油などが主原料として使われています。
人間や環境に優しく、安全性が高いので近年では大変注目されている塗料ですが、日本ではまだまだ生産しているメーカーが少なく、国内ではドイツで作られた塗料が多く販売されています。
自然塗料は木目を活かした塗装に使用されるのですが、種類は大きく3つに分けられるので、それぞれの特徴についてご紹介していきましょう。

・オイル系
表面に塗膜を作らずに木の内部に浸透するので木の呼吸を妨げず、木目を残したまま美しい仕上がりになります。

・ワックス系
表面をコーティングするので、木の風合いを残したまま汚れに強くなる性質を持っています。

・オイルワックス系
オイル系とワックス系の2つの性能を備えた塗料です。

【自然塗料のメリット】

外壁の種類や好みによって種類を選択し塗装を行いましょう。
次に自然塗料のメリットについて解説していきます。

・木目を活かした仕上がりになる
自然塗料の最大のメリットと言えば、木目を活かした自然な仕上がりになる点でしょう。
手触りも良く温かみのある見た目で木目を残した塗装をしたい人には最適と言えます。

・変化を楽しめる
木は時間が経つにつれて色合いが変化していきます。
自然塗料であれば木目を残すので色合いの変化も十分に楽しむことができます。

・安全性が高い
天然成分を使用しているのでニオイが軽減できるだけではなく環境や人体にも安全性が高いと言えます。

・成分によって得られる効果がある
自然塗料で使用される天然成分によって得られる効果に違いもあります。
例えば、漆であれば木材が傷みにくい性質を持ち、蜜ロウであれば耐久性に優れ防湿・防水効果が高くなります。
柿渋は、防虫・防水・防腐・殺菌効果が高く有害なホルムアルデヒドを吸着する性質も持っているのです。
セラックニスは乾燥時間が早いので工期が短縮でき、費用を抑えることができます。

【自然塗料のデメリット】

しかし、自然塗料について明確な定義がないためにシンナー臭がする塗料、柑橘系の香りが強い塗料、オイルの匂いがする塗料なども存在するので、注意しながら選ぶことが大切です。
そこで、自然塗料で考えられるデメリットについても確認していきましょう。

・費用が高い
どうしても原料にかかる値段が合成塗料よりも高価になってしまい、外壁塗装にかかる費用が高くなってしまいます。

・耐久性が劣る
自然塗料は紫外線や雨、風に弱いので、合成塗料よりも耐候性が劣るのです。
そのため、塗り直しの頻度が合成塗料よりも短くなりランニングコストもかかりやすくなります。

・絶対に安全というわけではない
自然塗料であっても乾燥をしている際に化学反応を起こすことでホルムアルデヒドが微量に発生してしまうものもあります。
塗料を製造する際に有機溶剤を使用することでシックハウスの原因を作り出してしまうので、アレルギー症状をお持ちの方や子どもがいる家庭は十分に気を付けましょう。

・成分によって考えられるデメリット
メリットと同じように使用される天然成分によって与えられるデメリットも存在します。
漆であれば紫外線に弱い性質を持っており、蜜ロウは乾燥時間が長くなるので工期が長くなってしまう可能性が高いです。
セラックニスは水分やアルコールに弱い性質を持っているのです。
このように自然成分によっても特徴が異なるため、それぞれの性質に合わせた塗料選びを行う必要があります。

自然塗料にはメリットが多いのですが、デメリットも存在します。
利点と欠点の両方を理解した上で自然塗料を使用するようにしましょう。

■自然塗料でオススメできる商品とは?

日本で販売されている自然塗料の中でオススメできる商品をいくつか解説していくので、外壁塗装で使用する塗料選びで悩んでいる方は参考にしてみてください。

・オスモカラーウッドステインプロテクター

ドイツにあるオスモ社から販売されている商品で、食品と同じレベルで作られているので安全性が高い塗料です。
外壁に使われている木の呼吸を妨げることはせず、撥水性・耐候性・耐紫外線性能に優れているほか、防カビ・防腐・防藻性能を木部に与えることができるので、耐久性をアップさせることが可能です。
半透明着色仕上げとなっており、パインやラーチ、チークやエボニー、ファーグリーンやバザルトグレー、ヘムロックファーなど18種類と豊富なカラーから自分好みのカラーを選択することができるでしょう。
塗り替えの際には汚れを落として1回塗りするだけなので簡単です。

・オスモカラー#420 外装用クリアープラス

こちらも世界で多く利用されている自然塗料を扱うオスモ社から販売されている商品でクリアー仕上げができる塗料です。
外壁だけではなく木製のガレージや塀、木まどやガーデン家具など屋外で使用できる木製品に利用できます。
防カビ・防腐・防藻性能を木部に与えることができ、UVブロッカーが配合されているので木部を紫外線から守ることができ、ダメージを1/12に軽減することが可能です。
塗り替え時にはサイディングの必要はないので上塗りを1回するだけなので手軽でしょう。

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・リボス TAYA No.279 タヤ

天然のものでも健康に害のある成分は使用しないことをコンセプトにしているリボス社はアレルギー対応の自然塗料を製造、販売しているので子どもやペットがいるご家庭にも安心して使用することができます。
TAYAは、日本の厳しい自然環境に耐えられるように日本の池田コーポレーションと共同で開発した商品で、日本仕様の塗料となっています。
無農薬、有機栽培の亜麻仁油が主成分で、紫外線をカットする効果があるので高い耐候性と防水性を備えています。
木の呼吸を妨げることなく塗装でき、木材の耐久性をアップさせます。
カラーも豊富でピーチやパイン、ウォルナットのほか、グリーンやブルーなど、全部で12種類あるのでお好みの色を選んで塗装できます。

・チャネルオリジナル株式会社 自然派塗料 春風

建築資材の流通会社チャネルオリジナル株式会社が販売しているオイル系の塗料で、木部の呼吸を妨げることなく塗装ができるので通気性や調湿性を損なわずに塗装を施すことが可能です。
亜麻仁油やオレンジピールオイルなどの天然素材を使用して作られているので、シックハウス症候群の発生原因といわれている13物質は配合していないので安心して使用できます。
速乾性があるので工期を短くでき、ニオイを抑えた塗料なのでニオイを気にする人にも最適となっています。
カラーも豊富でオレンジやキャラメル、ピーチ、ペッパーのほか、マリンやクローバー、アセロラやイカスミなどもあるので自分好みの外壁に塗り替えすることができます。

・プラネットカラー ウッドコート

植物油100%と植物性のワックスを使用して作られた自然塗料でクライデツァイト社とプラネットジャパンが共同で開発した塗料です。
耐久性に優れており、DIYにも向いている扱いやすい塗料です。
ウッドコートにはスタンダードとスタイリッシュがあり、量やカラーに違いがあります。
スタンダードは最大で20Lの規格があり、オークやシーダーエボニーやローズウッドなどのブラウン系のカラーが多く、スタイリッシュは最大で2.5Lの規格があり、レッドやシルバー、ファーグリーンやネイビーブルーなど色鮮やかなカラーが多くあります。
外観や趣味に合わせて豊富なカラーの中から選べることがメリットとなっています。

・アウロ130油性木材用塗料

無垢材や同製品で塗装された木部分にしか使用することはできませんが、赤ちゃんが舐めても害がないほど安全性に優れています。
使用している成分はオーガニック栽培されたオレンジ油、ひまわり油、亜麻仁油、ヒマシ油、鉱物顔料、クレイ、ポリオキシエチレンロジンエステル型界面活性剤となっています。
オークイエロー、レッドブラウン、パステルオレンジ、ウルトラマリンブルー、アンバーなどカラーの種類が豊富なことも特徴です。
また、塗装する際には柑橘系の香りがするので不快な臭いを防ぐことができるでしょう。

・いろはカラー

日本のアールジェイ株式会社が販売している商品で、家に住んでいる人の健康に配慮した作りになっています。
熱や紫外線によって劣化しやすい外壁ですが、汚れが付きにくく耐候性に優れているので長い間美しい外壁を守り続けることができます。
匂いも少なくVOCに関しても省庁の基準に適合しているので安全性も高良仕上がりとなっているので安心でしょう。
日本らしさのあるカラーも特徴のひとつで、琥珀色、栗皮茶、飴色、山吹など風景に溶け込む落ち着いたカラーが多いです。

・ワトコ ティンバーガード

外壁だけではなくウッドデッキやベンチ、遊具など屋外にある木製品であれば使用することができます。
防カビ効果があり、木材特有の収縮や膨張にも対応しています。
カラーはナチュラル・チェリーブラウン・ミディアムブラウンの3種類で木の色合いを残し自然な風合いに見せた仕上がりとなるでしょう。

塗料選びによって臭いを軽減させるだけではなく、環境や人体にも優しい仕上がりにすることが可能なのでぜひ取り入れてみましょう。

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