住宅の基礎部分、どうやってメンテナンスを行う? – 屋根&外壁塗装情報サイト

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住宅の基礎部分、どうやってメンテナンスを行う?

目次

住宅基礎-塗装

メンテナンス時、住宅の内装や外壁などを見ることはもちろん大切ですが、住宅の基礎部分を見ることを忘れていないでしょうか?
基礎部分は住宅を支える重要な部分なので、万が一基礎部分にトラブルが発覚してしまうと、いくら内装や外壁をメンテナンスしても意味がなくなってしまう可能性があります。
そのようなことを防ぐために基礎部分のメンテナンスもぜひ実施してみましょう。
今回は、住宅の基礎部分をメンテナンスするにはどのようにすればいいのか、基礎部分も外壁と同じように塗装すべきなのか、ご紹介していきます。

住宅の基礎部分とは?

基礎部分のメンテナンスをご紹介する前に、まずはそもそも基礎部分とはどんな場所なのか、そしてどのように施工されているのかを知っていきましょう。

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■住宅の基礎部分には様々な種類がある

住宅の土台部分にあたる基礎部分は、住宅構造や地盤の状態によって種類が異なります。
大きく分類すると、杭基礎直接基礎に分類することができます。
多くは直接基礎が採用されているのですが、地盤が弱いところに建てる場合は杭基礎となります。
それぞれの方法も細かい種類に分けられます。


【直接基礎】

ベタ基礎

ベタ基礎は、家を建てる前に家とほぼ同じくらいの面積の地盤にコンクリートで固め、面全体で家を支えている基礎となります。
基礎部分がコンクリートになるのでシロアリも付きにくく、不同沈下(建物の一部だけが沈下すること)も起こりにくいと言われているのです。
また、コンクリート施工は他の基礎よりも手間がかからず、業者側としても取り入れやすい工法になっているので、最近では多くの住宅に取り入れられています。
ただし、面で支えなくてはいけないのでコンクリートを使用する量が他の基礎よりも増え、若干コストが高くなってしまうというデメリットもあります。

布基礎

布基礎は、外壁や柱、間仕切りで使用される壁などの下にコンクリートを入れて支える方法で、ベタ基礎よりもコンクリートの量が減ってコストを抑えられるというメリットを持っています。
また、コンクリート量が減ることで基礎の重さも軽減でき、住宅の重さによる地盤沈下は起こりにくいと言えます。
構造的な部分ではベタ基礎と変わらないのですが、やはり面で支えるベタ基礎とは違い、家の周囲やその他一部の下を基礎として使っている部分があるため、元々地盤がかなり強い土地や地盤改良されている土地で採用されます。

独立基礎

ベタ基礎や布基礎のような住宅全体の基礎ではなく、玄関ポーチやデッキといった部分に使われる基礎を独立基礎と言います。
これらの部分は住宅とは関係なく土台が必要な部分になるので、基礎を作らなくてはなりません。
大幅な基礎工事とはなりませんが、メンテナンス時につい見逃してしまいやすい場所でもあるので注意しましょう。


【杭基礎】

表層改良

家を建てるために十分な硬さの地盤が、地面を掘っていった時に2m以内の深さにある時に行われる杭基礎の種類です。
緩い地盤は表面の土のみとなるので、その土を固化材で均すことにより硬さのある地盤を作ることができます。
ただ、2m以内の深さに必要な硬さの地盤があったとしても、地下水位と呼ばれる水分を含む層がある場合は、表層改良をしてもその後地盤が緩くなり、沈下が起きてしまう可能性もあるので、表層改良ではなく違う基礎施工が必要となります。

柱状改良

家を建てるのに十分な硬さの地盤が、2~8m下にあった場合、柱状改良が取り入れられます。
柱状改良はその名の通り地面の中に柱を埋め込み、その上に家の基礎を作っていくというものです。
ここで使われる柱はセメントミルクや天然石など、様々な素材が使用されるので業者にどんなものが使用されているのか確認してみましょう。
柱状改良のメリットは、家を支えるためだけではなく柱を埋めることで地盤の密度が高くなり、地盤を締め固めることもできるという点です。

鋼管杭

鋼管杭は8mを超えても強い地盤が発見されない時に使用される方法で、鋼管杭を地面に突き刺し、とにかく地盤がしっかりしている層に到着するまで埋め込んでいきます。
深さは30m程度まで埋め込むことができますが、よっぽど地盤が弱いところではない限りほとんど採用されません。
例えば地域が地下水脈の多いところだったり、住宅自体がかなりの重量となってしまう場合は鋼管杭が取り入れられます。

住宅の基礎部分は様々な工法が取り入れられています。
住宅を支える重要な部分になるので、どんな工法が取り入れられているのか今一度確認してみるのも良いでしょう。

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中古住宅を購入する際に気を付けたいチェックポイント

住宅の基礎部分がどんな部分なのか分かったかと思います。
この基礎部分に特に注意してほしいのが、中古住宅の購入を検討されている方です。
これから中古住宅に住むにあたり、重要な基礎部分に欠陥が見られるようでは安心した暮らしを手に入れることはできません。
もちろん、メンテナンスによって補修しておけば問題ありませんが、まずは中古住宅を購入する際に基礎部分について気を付けたいポイントをチェックしておくと良いでしょう。

■気を付けたいポイント

クラック

中古住宅を見る時に、クラックがないか調べてみましょう。
基礎のクラックについては下記で詳しくご紹介しますが、もしも大きなクラックがいくつか合った場合最悪のケースだと家が傾いてしまう恐れもあります。
特に築15年以上経過している住宅だと、大きなクラックが入っている可能性も十分に考えられます。
ですから、購入する前に必ずクラックがないかどうか調べておきましょう。

■なぜ、基礎のクラックに注意しなければならないのか?

多少のひび割れくらい大丈夫だろうと考える人も多いかと思います。
しかし、上記で挙げたように最悪の場合、家が傾く可能性もあります。
また、その他にも理由はあるのです。
例えば、新築住宅でもしも基礎にクラックが発見された場合、住宅の品質確保の促進等に関する法律で引き渡しから10年間、瑕疵(かし)担保責任を業者が負うように、と義務付けされています。
もし会社が倒産してしまったとしても、住宅瑕疵担保履行法によって企業側は保証金の積立を義務付けられているので、 一切保証されないというケースはほとんどなく、保険会社に対して費用請求することができます。

しかし、中古住宅の場合、宅建業者から購入するとなると宅地建物取引業法により最低でも2年間は保証するよう義務付けられています。
また、宅建業者ではない個人・一般法人から購入したとなると、瑕疵担保とその期間に関しては本人達の話し合いにより決めることになっているのです。
目安としては3ヶ月程度がほとんどですが、築15年程度になるとこれらの補償がなく契約に至る場合が多く見られます。

このように、中古住宅は格安で住宅を手にすることができますが、補償に関しては新築に比べると薄くなってしまうため、購入前にしっかりと調べておく必要があるのです。

■基礎を中から調べるのも大切

基礎部分をチェックすると言っても、外側ばかりを気にされる方も多いですが、やはり外だけでは見えない部分もあります。
そこで、中古住宅を購入する前に内覧をした際に可能であれば床下も見ておくと良いでしょう。
床下を見る時クラックがないかどうか、水が溜まっていないか、そしてゴミや廃材がないかをチェックしてみてください。
クラックは先程も紹介したように、傾きの原因につながる恐れがあるのですが、それ以外にも水が溜まっていれば湿気の影響で建材が腐ってしまったり、白アリが発生してしまい、建材をボロボロにしてしまう可能性もあります。
また、ゴミや廃材がある場合、適当に施工されている可能性が高いため、基礎はもちろんその他の部分で手抜き工事がされているケースは多いです。
なるべくクラックだけではなくそういった部分もチェックしておきましょう。

■クラックがあっても中古住宅を買っていい?

とても気に入った中古住宅を発見したにも関わらず、基礎部分にクラックがあったことで購入を断念するのは少しもったいないと感じるかもしれません。
なかなか同じような中古住宅も見つかりませんし、エリアによっては中古住宅の物件数も少なくてあまり選べないというケースもあります。
基礎部分にもしクラックがあったとしても、幅0.3mm未満のクラックであれば購入を検討してみても良いかもしれません。
後ほど詳しくご紹介しますが、ヘアークラックであれば構造上問題ない場合も多いとされており、強度への影響も心配ありません。
ただ、ヘアークラックをそのまま放置していると場合によってはクラックが大きくなってしまう可能性もあるので、購入後に修繕作業が必要となってくるでしょう。
こうなった場合、購入費用に加えて修繕費用もかかることを念頭に置きつつ、購入を考えることが大切です。

■コンクリートにはクラックが付きもの

実は、基礎部分に使われているコンクリートは、その性質上ひび割れしやすいものでもあります。
これは強度の問題ではなく、素材が収縮したり、建物がわずかに動いたことでも発生してしまいます。
上記が原因でできたクラックは、浅く小さいものになるのですぐに住宅へ影響を及ぼすわけではありません。
あまり神経質になりすぎてしまうと、今度は中古住宅を探してもなかなか選べなくなってしまい、新築住宅を選ばざるをえない状況になってしまうでしょう。
しかし、新築住宅にもクラックは発生してしまうものです。
例え建築してから3日間しか経っていなくても、場合によってはクラックができてしまう可能性は十分に考えられます。
大きなクラックでない限り、神経質になりすぎず中古住宅を選ぶようにしましょう。

基礎部分にひび割れが…!どうする?

住宅の基礎部分は住宅を支えなくてはならない重要な部分です。
しかし、住宅の基礎部分にひび割れが発生してしまうこともあります。
そんな時、どうすれば良いのでしょうか?
補修方法を知る前に、まずは基礎部分のひび割れについて知っていきましょう。

■基礎部分のひび割れが起きる原因

基礎部分にひび割れが起きてしまう原因として、まず考えられるのが乾燥による収縮です。
ベタ基礎など住宅の基礎部分にはコンクリートが一般的に用いられることが多いですが、コンクリートを使用すると中に含まれていた水分が徐々に気体となり、乾燥していきます。
すると、コンクリートは乾燥によって収縮してしまい、その際に力が加わることでひび割れが起きてしまいます。
例えば水分をたっぷり含んだ野菜を乾燥させると、元の野菜よりも固く、しかも小さく萎んでしまいます。
これと同じようなことがコンクリートでも起きてしまっているのです。

また、乾燥だけではなく急激な気温変化が起きることで収縮する性質もコンクリートは持ち合わせています。
住宅でも急激な変化によって膨張と収縮を繰り返し、いつの間にか外壁塗装が剥がれたりひび割れが発生したりすることもありますが、基礎部分も同様にひび割れが発生する可能性は高いです。

コンクリートは乾燥によってひび割れも起こしてしまいますが、吸水性も高いので雨に長い間晒されることでコンクリート内部にあるカルシウム化合物が水によって中性化し、中に埋め込まれている鉄筋が錆びやすくなってしまうというう現象が起きてしまいます。
鉄筋が錆びてしまうとコンクリートも膨張してしまい、ひび割れにつながってしまうのです。
これらの原因は基本的に時間が経つことで起きてしまう部分もあるので、もしひび割れを発見した際メンテナンスをしなくてはいけない時期なんだということを認識しておきましょう。

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経年劣化とは別にひび割れが発生してしまう原因もあります。
地盤が弱いところに建てても問題ないように、杭基礎を行うのですが、それでも不同沈下が発生してしまう場合があります。
不同沈下住宅の一部が傾いてしまうため、基礎が上手く住宅を支えることができず、ひび割れが発生してしまいます。
不同沈下はひび割れもそうですが、その他にも様々な異常をきたして最終的に倒壊してしまう場合もあるので素早く修復しなくてはなりません。

さらに震度1のような小さい地震であればあまり問題ありませんが、大型の地震が来てしまうと基礎のコンクリートが揺れに耐えきれず、ひび割れになる可能性は高いです。
万が一小さな地震でもひび割れが発生した場合は、基礎部分に問題がある可能性もあるので調べてみましょう。

■基礎部分のひび割れ、どんな種類がある?

基礎部分のひび割れには様々な種類があります。

構造クラック

幅が0.3mm以上、深さが4mm以上あるひび割れを発見した場合、それは構造クラックと呼ばれるもので、かなり大きなひび割れとなります。
ここまで大きくなってしまうと雨水も入りやすくなり、基礎部分の中に入っている鉄筋が錆びる恐れもあります。
また、クラックがどんどん広がってしまうことで住宅が沈下してしまう可能性もあるので、速やかに補修を行う必要があります。

基礎部分の横に伸びている

コンクリートの収縮によって起きるひび割れ基本的に縦に入るのですが、稀に横に伸びるひび割れを見ることがあります。
横にひび割れが入るということ基礎部分に何か力が加わったことでひび割れが発生している可能性があり、いわゆる施工不良として捉えられます。
例えば、震度の低い地震が発生した後に横に伸びるひび割れを発見した場合誰もが地震によってひびが入ったのだと感じられます。
しかし、通常の基礎部分づくりをしていれば震度の低い地震程度でひび割れが発生することも少ないのです。
ただ、これは何十年と経過している建物の場合は経年劣化の影響で震度の低い地震でもひび割れが発生する可能性はありますが、それでも横に伸びるひび割れが発生した場合は、施工業者ではなく他の業者を探して相談に乗ってもらうと良いでしょう。

小さい範囲の中でいくつものひび割れが発生している

構造クラックのような大きいひび割れが1本目立つように入っていると不安に感じますが、小さい範囲の中でいくつもの小さなひび割れが発生している場合、あなたはどう思いますか?
中には構造クラックのように大きいわけではないので不安に感じない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、小さなひび割れが小さい範囲の中で集中してある場合は注意が必要です。
小さなひび割れでも小さい範囲の中で起きていれば、いつの間にかそれが大きなひびになっている可能性があります。
範囲としては1m範囲に3つ以上発生している場合は業者に依頼して基礎診断を行ってもらった方が良いでしょう。

雨染みができている

ひび割れではありませんが、万が一基礎部分に雨染みができている場合基礎部分の中に雨水が侵入している可能性が高いと言えます。
しかも、かなり症状が進行してしまっていると錆び汁が出てきてしまうこともあり、基礎部分の強度が低下している恐れがあります。
コンクリート自体防水性の機能を持っているわけではないので、雨染みができないように防ぐことが大切です。

ホームインスペクションを活用しよう

■ホームインスペクションとは?

アメリカをはじめとする海外では、ホームインスペクションは一般的ですが、日本ではまだ馴染みが薄いため、初めて聞いたという方も多いでしょう。
ホームインスペクションとは、ホームインスペクターと呼ばれる、住宅の設計や施工などに精通した建築士や専門家が住宅診断士となり、住宅の状況を第三者的な立場から調査して、住宅の劣化や欠陥、改修の有無やその時期、費用などを客観的に診断することをいいます。
中古住宅を購入する前や、新築マンションの内覧などにホームインスペクションを行うことで、その建物の状態を把握することができ、この診断を聞いてから購入すると安心して取引を行うことができます。
そのため、不動産仲介業者が中古物件の状態を把握するために利用することもあり、これによって素人では判断できない住宅の欠陥や劣化を判断することもできます。

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ホームインスペクターが判断するのは、目視によって外壁や床下、屋根や屋根裏、室内などを見て劣化状態を判断しますが、場合によっては専門的な機械を使用して診断する場合もあります。
また総合的な診断だけでなく、雨漏りやひび割れなど特定の原因の根本を探ったり劣化部分の進度を調べたり、耐震診断を行う場合もあります。
これは消費者に合わせた診断となり、このように特定の診断をする住宅も増えてきています。
それは近年自然災害が各地で多くあり、それによって住宅がどれだけダメージを負ったのかを知るためであったり、その被害状況によっては建て直しの時期を正しく知りたいということで利用者が増えていきました。

実際にホームインスペクションが行う基本的な診断には、このようなものがあります。

外回りの状態
(ひび割れや沈下の可能性、屋根や軒裏、バルコニーや外階段、傾きがないかなど)
床下の状態
(基礎や床面の劣化、土台や床組、シロアリや動物侵入の形跡がないかなど)
室内の状態
(壁や柱など屋内の床や天井、ドアやサッシ、階段や雨戸の腐食や劣化がないかなど)
天井裏や屋根裏の状態
(梁や桁、各階間の天井裏や屋根裏の劣化、雨漏りや動物侵入の形跡がないかなど)
設備の状態
(給水や給湯、排水や換気設備の変形や腐食、劣化がないかなど)

戸建て住宅であれば3時間程度、マンションであれば2時間程度の時間で診断が可能です。

今後中古住宅などを購入予定で、住宅の状態を診断してもらうためにホームインスペクションを依頼する場合、ベストなタイミングは住宅を申込みしてから購入するまでの間となります。
このタイミングで依頼するには理由があり、それはホームインスペクションの結果によって修繕や改装が必要になった場合、資金計画に組み込むことができたり、万が一大きな欠損が見つかった場合に無条件で契約を取り消すことができるからです。
他にも、第三者の立場で判断してもらうことで購入するかどうかの決断をしやすくなる場合もあります。
そのために、この申込み後から購入までの期間に診断することをおすすめします。

でも、ホームインスペクションをそんなに頼っても大丈夫なのか?と不安になる方もいるでしょう。
ホームインスペクションをすることができるホームインスペクターは、NPO法人「日本ホームインスペクターズ協会(JSHI)」が実施する資格試験
で、住宅の状態を診断するためもの知識や検査方法などの項目にクリアした建築家やリフォーム業者などが、ホームインスペクターになることができます。
きちんとした資格がなければ、ホームインスペクターになることができないので、中古物件購入の判断のために頼ると安心できるでしょう。
ですが、頼りきってしまうのではなく、あくまで専門家の助言程度に聞いて最終判断は買い主ということになります。

■ホームインスペクションは本当に安心できるのか?

中古住宅購入の前にホームインスペクションを行ってもらうことで、購入前にその物件の状態や耐震性、今後のメンテナンスのタイミングや今までのメンテナンス履歴などの情報を知ることができます。
ホームインスペクションによって欠陥住宅を避けることができ、もしも住んでいて思わぬ部分で劣化が進んでしまう場合もありますが、きちんとメンテナンスをすることでそのまま住むことも可能です。

また、中古物件に関してはホームインスペクションを行ったことが付加価値となり、購入者側は専門家のチェックによって価格が妥当か判断できるだけでなく、不具合のある物件でないかを知ることができます。
中古物件であれば、メンテナンスのタイミングを知っておくことで、その費用や時期を知ることができ、今メンテナンスが必要であれば売り主側に根拠のある説明ができると同時に、その対応を求めることもできます。

さらに売り主側も、欠陥のある物件を売った場合、購入者から責任を追及される制度もあるため、売却後のトラブルを避けるためにもホームインスペクションを行った方が良いでしょう。
これは、売り主も購入者にも”安心”という部分ではメリットになりますが、ホームインスペクションは人間で例えた場合、健康診断のようなものになります。
つまり、比較的時間をかけずにできる範囲で診断するため、壁の中や屋根裏の隠れた部分では、その劣化具合を正しく診断できない可能性もあります。

基本的にホームインスペクションは目視によって行われ、戸建て住宅では約3時間程度、マンションでは約2時間程度診断に時間がかかります。
きちんと診断していても、目視だけでは判断できない部分もあり、見えない部分の劣化具合が気になる方や、耐震調査を依頼したい場合には、事前に診断内容を伝えておくと、専用の機器を使用して診断してもらえます。
目視のみの診断よりもオプション費用はかかってしまいますが、精密機器で詳細まで調査してもらえると安心度は増すでしょう。
そのため、これらの診断はまとめて依頼するようにしましょう。
何の診断をしてほしいのか明確にしておき、依頼したい診断の実績があるホームインスペクターがいるところを探してみましょう。

これから心地よく安心して住むためには、契約前にホームインスペクションを依頼して、その結果を踏まえてどうしていくのかを考えてから住宅購入の判断をするようにしましょう。
そのためには、経験のあるホームインスペクターを探すことから始めてみましょう。

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■ホームインスペクションの流れ

実際にホームインスペクションを利用する場合には、どういった流れで進んでいくのか確認していきましょう。

①問い合わせ
まず、ホームインスペクションを依頼するために店舗まで足を運ぶか電話で問い合わせを行います。
その際にはホームインスペクションについて気になることや質問などをまとめておくと相談しやすいです。

②内容の説明
問い合わせを行った後には調査する範囲や、どういった調査を行うか内容を説明されます。
気になる費用についても説明されるので、見積もりをもらい実施するか検討しましょう。

③申し込み
調査内容を聞いて依頼することが決まったら申し込みを行います。
調査を行う時間や日にちについてもしっかりと確認しましょう。
また、自宅の平面図や立体図、その他の書類など、必要な書類があるか確認して郵送するか直接店舗まで足を運び渡し忘れのないよう気を付けましょう。

④ホームインスペクション
実際に自宅まで足を運び、ホームインスペクションを行います。
その際には立ち会いも必要となるので時間には余裕を持つことが大切です。

⑤診断報告書
診断結果は調査当日に口頭で伝えることもありますが、調査後には結果をまとめた診断報告書がもらえます。

上記のような流れでホームインスペクションが行われるのですが、④の調査ではどういった内容で診断されるのか家の場所ごとに詳しく解説していきます。

【屋根】
家を遠くから目視で異常がないかを確認した後、実際に屋根に上がって細かい状態を確認していきます。
・瓦にひびはないか
・瓦が取れている箇所はないか
・塗装の剥がれがないか
・雨どいにサビや穴はないか
・雨どいは詰まっていないか
などの項目を調べていきます。

【外壁】
外壁では診断棒やクラックスケールなどの道具を使用して調査していきます。
・ひび割れ(クラック)はないか
・外壁や塗装が剥がれていないか
・浮きはないか
・苔が多くないか
などの項目を調べるのですが、クラックが0.3mm以上あれば補修することが望ましいとされています。

【天井裏】
家が建築された年代の建築基準法に沿って調査していきます。
・使用されている金物は何か
・工法は何か
・雨漏りはしていないか
などの項目を確認し異常がないか確認します。

【室内】
壁の表面だけではなく内部までしっかりと確認し、窓や換気扇など細かい部分も調査していきます。
・クロスや収納の中にカビはないか
・クロスにシミはできていないか
・クロスが剥がれていないか
・壁に沈みや破損箇所はないか
・仕上材の下の状態はどうなっているのか
・窓にたわみはないか
・換気扇のダクトに脱落はないか
・お風呂のタイルに浮きや剥がれはないか
・畳の下にカビはないか
など、多くの箇所を細かく確認していきます。

【水回り】
毎日使用する場所なのでトラブルも多く発生します。
・水漏れはないか
・建具に浮きはないか
・隙間はないか
などを確認します。

【柱】
柱に異常があれば強度にも不安があるのでレーザーレベルなどの機械を使用してゆがみや傾きがないか調査していきます。

【床下】
床下はホームインスペクションの中でも重要な部分なのでしっかりと確認します。
・家の土台が腐っていないか
・家の土台が破損していないか
・水漏れをしていないか
・カビが発生していないか
・シロアリ被害に遭っていないか
主に点検口を利用して目視で確認したあとに床下に潜ることもあります。
木材水分計を利用することで床下の木材の含水分率を計測することが可能です。

以上のような項目で調査をしていき、診断報告書が出来上がります。
ホームインスペクションによって現状を知ることができ、どういったリフォームが必要なのか判断することができるので、中古住宅を購入する際や現在住んでいる住宅のリフォームを考えているのであれば、利用してみることをオススメします。

基礎のひび割れ、補修する方法とは

近年では、建物の耐震構造に注目が集まりつつありますが、建物の基盤となる基礎にひび割れが生じて不安を抱く人も多いのではないでしょうか。
基礎のひび割れの補修は外壁と同じように塗装して補修する方法もありますが、他にもいくつかの方法で補修することができます。
今回は、基礎のひび割れの補修方法についてご紹介します。

■代表的な3つの補修方法

基礎のひび割れ補修は一般的にこれから紹介する方法で補修していきます。
ひび割れの状態によっては専門業者に依頼しなければならない場合もありますが、業者に問い合わせる前の予備知識として参考にしてみてください。

Uカットシール工法

基礎のコンクリート部分のひび割れを専用電動工具を使ってU字型にカッターで溝を入れた後、その箇所にシーリング材やエポキシ樹脂を注入しその上からモルタルなどを塗布してひび割れた表面を整えていく工法です。
ひび割れの幅が広かったり、シーリング材が奥まで到達しないひび割れに向いている補修方法です。
カッターの種類によっては、U字型ではなくV字型のVカットシール工法もあります。
費用相場は、4,000~6,000円(m)です。

ビックス工法

ひび割れた表面に専用のパイプを設置し、ゴム製の注入口を取り付けてゴムの圧力を利用してエポキシ樹脂を注入していきます。
長時間かけて行うため幅0.1㎜以下の小さなひび割れにも樹脂を行き届かせることが可能です。
費用相場は、10,000~20,000円(m)です。

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アラミド繊維シートを貼り付ける

タイヤや光ファイバーなどにも使われているアラミド繊維は、鋼材の約7倍もの引張り強度がある非常に強力な素材です。
基礎部分にアラミド繊維シートを貼り付け、その上にモルタル等を塗布して表面を平らにする必要がありますが、耐震性の向上まで期待できる高性能な工法です。
軽微なひび割れの場合に使用するには少し費用がかかりますが、徹底的にひび割れ補修をする場合には向いているでしょう
費用相場は、20,000円(m)前後です。

ひび割れ補修の費用は、平均して1箇所あたり1~2万円が相場となっています。
ひび割れの程度や範囲にもよりますが、建物全体を補修するとなると10万円くらいはかかってしまうでしょう。
施工期間は、天候や補修範囲にもよりますがだいたい2~3日くらいで完了します。

■ひび割れ補修はどのように補修するのか

基礎にひび割れが発生した場合、どのような流れで補修していくのか具体的に解説していきます。
ここでは、横方向にひび割れが発生した時「Uカットシール工法」を採用して補修していく流れを見てみましょう。


1.
まず基礎部分を高圧洗浄を使ってきれいに洗い流していきます。
基礎にはコケや藻などの汚れが付着しているので、高圧の力を使ってしっかり取り除いていきます。


2.
ひび割れた部分を専用の電動工具を用いてU字型にカットしていきます。


3.
カットした部分にエポキシ樹脂を流し込んでいき、しっかり樹脂が固まるまで待ちます。


4.
モルタル等を塗布して表面を平らに整えていきます。


5.
その上からさらに基礎専用の防水材を塗装するとひび割れした部分をしっかり保護することができます。
補修箇所も目立たなくなりますし、雨水を吸収しにくくなるので建物を長期間守るために非常に重要な役割を持っています。

■自分で補修することも可能

ひび割れが深かったり、範囲が広いなど深刻な状況の場合は専門業者に依頼することをおすすめしますが、表面のモルタルにひびが入る程度のものであれば自分で補修することもできます。
ホームセンターで補修材を購入し、使用方法の通りに補修するだけで誰でも簡単にひび割れを改善することが可能です。
中には「コンクリート クラック・止水補修材」のように基礎だけでなく、モルタル外壁にも対応している補修用モルタルもあります。
速乾性が高く、水漏れ防止効果も期待できます。
ワンタッチで直接補修材を押し出しできるパウチ容器の中に入った補修材や、ひび割れ箇所に直接吹きかけることができるスプレータイプのものなど非常に簡単に補修できるものもあるので気になる人はホームセンターでチェックしてみてください。

では、自分でクラックを補修する方法をご紹介していきます。


【準備するもの】

・ヘラ
・ナイロンブラシ
・補修材(補修用の変形シリコン充鎮剤や補修用モルタルなど)
・手袋(ビニールタイプやゴム手袋がオススメ)
どの材料もホームセンターやインターネットで購入することが可能なので手軽に行えるでしょう。

【補修手順】

自宅の基礎に3ミリほどのひび割れを見つけたら、放っておかずにすぐに補修をすることでトラブルを防ぐことができます。
その手順を詳しく解説していきましょう。

①掃除をする
汚れが溜まったまま補修をしてしまうと劣化の原因にもなるのでクラックの中に入っている汚れをワイヤーブラシを使用して掃除をしていきます。
ひび割れの溝が深くワイヤーブラシを使用してもゴミを取り除けない場合には、状態が深刻化している可能性もあるので自分で補修をせずに、専門の業者に依頼をする方が安全です。

②養生を行う
初心者の場合は、補修材をこぼしたりする可能性もあるので養生を行うと安心です。
ひび割れがある箇所の床にはビニールシートや段ボールを敷き、外壁などの汚れてほしくない部分にはマスキングテープや養生テープを利用して養生を行いましょう。
養生をしっかりと行うことで仕上がりが綺麗になります。

③補修材を注入する
補修材が手につくと手が荒れることもあるので手袋をすると安心です。
注入方法としては、ひび割れの奥の方まで補修材が行き渡るように多めに注入していきます。
注意する点としては、補修材が垂れてもいいように上から下に注入することと、急がずにゆっくりと注入することです。
補修材が少ないと劣化が早まる原因にもなるので、隙間がなくひびの表面が見えなくなるくらいに全体をしっかりと埋めていきましょう。

④表面を平らにする
ヘラを使用してひびから出ている補修材を押し込みながら動かし、表面が平らになるようにならします。

⑤養生を外す
補修材が乾いてから養生を外すとせっかく注入した補修材にまたひび割れが発生する可能性もあるので、乾かないうちに養生を外していきます。
ゆっくりと丁寧に外すことで綺麗に剥がれるでしょう。

⑥乾燥させる
養生を外したら乾燥をさせます。
半日から1日程度しっかりと乾かすことが大切です。
途中で触ってしまうと補修材が手についてしまい、見た目に影響が出るので気を付けましょう。
補修材の種類によっては、仕上げにサンドペーパーを使用して擦ることで綺麗な仕上がりとなるので試してみてください。

■ひび割れを放置するとどうなる?

少しくらいのひび割れなら大丈夫と、基礎にできたひび割れをそのまま放置してしまうとどのようなことになると思いますか?
まず最初に注意しなければいけない点は、ひび割れから内部まで雨水が侵入し鉄筋が錆びてしまうことです。
例え構造上に影響のないヘアークラック(幅0.3㎜以下のひび割れ)であっても、雨水が入り込んでしまう可能性は十分に考えられます。
深刻なひび割れを放っておくと、基礎の強度が低下し地盤沈下が発生してしまうかもしれません。
建物の重量をしっかり支え切れず傾いてしまうこともあるでしょう。
基礎のひび割れは、劣化症状のレベルに限らずできるだけ早い対応を行うことがベストです。
もしもすでに建物が傾いてしまっているなど重大な状態である場合は、早急に対策を行ってください。

基礎が劣化する前に…塗装でメンテナンス可能?

外壁は塗装することで建物の強度が高くなったり、劣化を防ぐことができるので定期的に外壁塗装するとたくさんのメリットが生まれることはご存知でしょう。
では、基礎も塗装した方がいいの?と疑問を持つ人も多いのですが、基礎も外壁や屋根と同様に建物の役割を果たしている部分であるため、当然塗装した方が強度的な問題や美観性が高くなります。
ここでは、基礎を塗料する必要性について解説していきましょう。

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■基礎は建物を支える重要なもの

そもそも住宅にある基礎はどうして作られるのでしょうか?
基礎は、建物の重みを支えたり、地震や強風などによる外的要因で加わる力に耐えたり、建物を地盤にバランスよく安定させるための役割があります。
地面に発生する湿気から建物を守る働きも行っています。
基礎がない建物は、地面が揺れた時直接外壁に伝わったり、外壁にかかった力をうまく逃がすことができないので建物の劣化を早めてしまうことになるでしょう。
ですから建物を長持ちさせるために基礎はなくてはならない存在なのです。

■基礎を塗装したらどうなる?

基礎は建物を保護する大切なものですが、基礎を守ってくれるものは一体何なのでしょうか?
それは、「塗装」です。
日本の住宅の基礎は、コンクリートやセメント、モルタルなどが一般的ですが、以前は木や石を基礎材料として使用してきました。
しかし、強度が弱く建物を保護するには向いていないことから、徐々に現在の基礎にシフトされていったようです。
コンクリートやセメントは素材に防水性がなく、反対に吸収性が高いのでその上から防水性のある塗装をしていく必要があります。
サビや苔などが発生しにくくなるので、基礎の美観性を高めることができます。

■基礎を塗装しなかったらどうなる?

基礎に塗装をしないとどのようなデメリットが生じるのでしょうか?
上記でも記載した通り、コンクリートやセメントなどでできた基礎は非常に吸収性が高い特徴を持っています。
ですから、水分を吸いこみやすくそれによってひび割れが起きやすくなってしまうのです。
コンクリートやモルタルは一度水分を含んだ状態で、気温の変化が起きると乾燥・収縮の動きがみられます。
これを繰り返し行うことでひび割れが発生してしまう可能性が高くなってしまいます。
そのひび割れがさらに悪化してしまうと、水が侵入し鉄筋が錆びたり腐食してしまうことも考えられるでしょう。
このように、塗装しないことで基礎の構造安全性や耐久性を弱めてしまうことになるのです。
コンクリートはアルカリ性で空気中にある炭酸ガスや二酸化炭素によって中性化が起こります。
コンクリートが中性化するということは、建物内にある鉄筋が錆びたり、鉄筋の表面がひび割れる、剥離するというような症状を引き起こします。
建物によっては無筋のコンクリートもありますが、絶対に劣化しないということは言いきれないので塗装することをおすすめします。

■基礎専用塗料で塗装する

基礎の劣化症状で一番多いのは「ひび割れ」「剥離」です。
コンクリートやモルタルの基礎は、施工する際に水分が入っているのでその後乾燥収縮を繰り返していくにつれひび割れてしまうことは避けて通れません。
このように材料の特性によって起こるひび割れは、髪の毛くらいの細いひび割れでヘアークラックと呼ばれていますが、ひび割れの中ではそれほど深刻なものではありません。
それよりもひび割れた時に起こる「水の侵入」の方が問題です。
基礎専用塗料では、雨水の侵入を防ぐためにフッ素を配合した塗料があります。
塗装することで基礎の質感はそのまま維持し、新築のような美観性を復活させることができます。
フッ素配合の専用塗料は、耐久性も高く7~10年くらいもつものもあり、カビやコケ、藻を発生しにくくさせる作用が特徴です。
基礎専用塗料は他にもありますが、基礎だけでなくガレージ壁や住宅のコンクリートに使用できるタイプの塗料もあります。
遮水効果・超薄膜化によって膨れや剥離の発生を抑えることができ、水蒸気透湿性にも特化しているため結露から建物を守ることができる塗料もあります。
基礎専用塗料はインターネットやホームセンターなどで手軽に購入できますが、ひび割れの進行具合によってはプロに調査してもらった方がよいケースもあります。
基礎の防水性を高めるためには、基礎や塗装に関する知識を熟知しているプロの目で判断してもらうことも大切です。
基礎の本格的な補修を検討している場合は、耐震リフォーム業者の施工事例などを参考にして検討してみてもよいでしょう。
基本的には外壁や外構・耐震工事を手掛ける業者であれば問題ありません。

基礎は塗装しなくてもいいものと考えていた人も多かったのではないでしょうか。
しかし、基礎を塗装することは建物全体を強化させることに繋がるためしっかり取り入れるべきです。
自分が住む家をきれいで長持ちさせるために基礎の塗装を検討してみてはいかがでしょうか。

基礎塗装に使える!専用塗料をご紹介

住宅基礎に使用できる塗料には種類があるのと同様に、塗料にも多くの種類があります。
多くのメリットを備えた塗料について解説していくので、外壁塗装と同様に基礎部分のメンテナンスを行いましょう。

■ガッツモルタルNo1

ニッペホームプロダクツ株式会社から販売されている塗料で、住宅の基礎部分だけではなく門周りのコンクリート部分、ガレージ側壁、コンクリートブロック塀などにも使用することができます。

【特徴】

・水性フッ素系着色吸水防止剤
・素材の質感はそのままで、新築住宅に戻ったかのような美しさが蘇ります。
・基礎の内部から染み出る水分によって、膨れや剥離を起こしてしまう可能性があるのですが、透湿性に優れているので防ぐことができます。
・雨水の給水を防ぐ効果があるので、藻やカビが発生しにくくなります。
・酸性雨によって中性化した基礎は劣化を促進してしまいますが、ガッツモルタルを塗ることで中性化を防止して内部の鉄骨のサビも防ぎます。
・フッ素配合なので耐久性がアップします。
・乾燥時間は夏は約1時間、冬は約2時間となっているので比較的早く乾燥します。
・塗料には粘りがあるので塗りにくさを感じたら水で薄めて使えます。
・カラーはクリアー・ライトグレー・グレーの3種類で外壁塗装に合わせて色を選ぶことができます。

塗り替えの目安は7年から10年で給水防止効果がなくなってきたと感じたら塗り替えを行いましょう。

■水性シリコン浸透ガード

日本ペイントから発売されている塗料で、住宅の基礎部分だけではなくコンクリート壁やガレージの壁にも使うことができます。

【特徴】

・住宅基礎部部に塗ることで、劣化した箇所も綺麗に蘇ります。
・内部が結露した場合、水蒸気として排出する効果のある透湿性のある塗料です。
・水性塗料なので安全であるほか、ニオイも少なめなので安心です。
・施工方法としては、刷毛・ローラー・吹き付けで行うことができ、艶消しの状態となります。
・塗るだけで吸水防止効果を備えることができます。
・藻やカビを抑える効果があるので、長い間綺麗な基礎を保つことができます。
・透明、モルタルグレー、ライトグレーの3種類があり、基礎の色をそのまま変えたくないのなら透明がオススメです。

F☆☆☆☆なので子供やペットがいても安心して使える安全性の高い塗料です。

■基礎ガード

菊水化学工業から販売されている塗料で、住宅の基礎巾木の塗装に使うことができます。

【特徴】

・ひび割れにも柔軟に追従します。
・上塗り不要なので塗装も簡単です。
・施工方法としてはローラーでゆず肌上の仕上がりとなります。
・6色と豊富なカラーバリエーションが魅了で、どんな外壁にも合いやすいカラーとなっています。

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■ベースガード

アステックペイントジャパンから販売されている塗料で、住宅基礎巾木の塗装に使用します。

【特徴】

・弾性機能があるので、コンクリート部分にひびがあった場合にも追随できるのでコンクリート部を守ることができます。
・中性化を抑える働きがあるので劣化を防ぐことが可能です。
・耐候性試験を3000時間もの間を掛けて行いクリアしているので、高い耐久性を誇っています。
・JIS A 6909 建築用仕上塗材

■フューチャーコート基礎用

エイブルから発売された住宅基礎用の保護材です。

【特徴】

・クラックが発生しやすい基礎でも、伸びが良く弾性があるので表面化しません。
・塗ることで泥や汚れも水洗いによってすぐ落ちる性質となります。
・耐久性が高く15年以上メンテナンスフリーとなるので、面倒な塗り替えも多くありません。
・グレー・ホワイト・石目調グレー・ベージュ・ニューベージュ・石目調ベージュの6種類あるので、外壁塗装のカラーだけではなく、洋風や和風などどんな外観の家にも合いやすいカラーが特徴です。

■ベースプロテクト

エスケー化研株式会社から販売されている塗料で、住宅基礎の巾木専用となっています。

【特徴】

・水分や炭酸ガスの侵入を防ぐことで、中性化を防止してくれます。
・特殊変性アクリルシリコン樹脂と光安定剤が配合されているので、高い耐久性があります。
・カビや藻の発生を抑制させる効果があるので衛生面でも大きなメリットがあるほか、汚れの目立たない基礎を長く保つことができます。
・透湿性があるので膨れを防止します。
・塗装方法はローラーで3種類のカラーから選択することが可能です。

■基礎カラット

ECカンパニーから発売されている塗料で基礎巾木専用となります。

【特徴】

・光触媒酸化チタンが配合されています。
・化粧防汚保護材なので綺麗な状態を長く保つことができます。
・特殊なファイバーを使用しているので、ひび割れを防止することができます。
・塗膜に撥水加工がされているので水を吸い込む心配がなく、効果は10年以上継続します。
・水蒸気を通す性質があるので湿気がこもらず基礎の劣化を防ぐことができます。

以上のように防カビ・防藻効果だけではなく美しい仕上がりを保つことができる住宅の基礎部分に使用できる塗料には多くの種類があります。
この他にも様々な塗料が各メーカーから販売されているので、塗装業者と相談して自分の家に合った塗料を選ぶようにしましょう。

基礎が劣化していたら外壁も劣化している可能性が…!

住宅を支える基礎が劣化しているということは、生活空間を守っている外壁も劣化している可能性があります。
基礎を直しても外壁に問題があれば雨漏りが発生し、水の浸食により再び基礎が劣化を起こすことも考えられるでしょう。
雨漏れ以外の被害に外壁の損傷や内部の腐敗により耐熱性や気密性が低下し、生活空間の快適性に悪影響を及ぼすこともあります。
基礎の点検と合わせて外壁もチェックして、必要であればメンテナンスすることが大切です。

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■住宅診断でも外壁をチェックしてもらえる

住宅に関する知識を豊富に持つ住宅診断士が行う住宅診断では、目に見える劣化や欠陥、見えにくい基礎をトータルに診断し、改修する場所や時期、目安費用を提示してくれます。
外壁は住宅機能で重要なポジションであるため、もちろん住宅診断で劣化具合をチェックしてもらうことができるのです。
具体的にどのような診断が行われるか、外壁の劣化診断についてご紹介しましょう。

■劣化診断について

外壁の塗膜はごみやほこり、紫外線を受ける影響で劣化が発生し、色褪せや顔料が析出することでチョーキング現象が起きます。
さらに進行すれば塗膜膨れや外壁のひび割れが生じ、その場合は劣化部分から水が侵入し、下地を傷ませている可能性があるのです。
サイディングの場合はシーリング材の劣化で基材が傷むため、その場合も下地の補修が重要となります。
住宅診断では単純に表面の劣化だけなのか、下地の劣化なのかを的確に診断し、症状に応じて適切な補修が提案されているのです。
基礎の劣化では塗膜に問題がなく下地が傷んでいる可能性があるため、その場合は下地処理を念入りに行わなければなりません。

■劣化の診断方法

1.塗膜の劣化を確認
塗膜は劣化すると付着する力が弱まり、下地の方からはがれや割れ、膨れが発生します。
割れや膨れは目で判断できますが、付着性に関しては剥離試験で判定が必要です。
剥離試験は、碁盤目試験とXテープカット法が行われます。

・碁盤目試験

カッターで塗膜面に一定間隔の碁盤目を入れ、セロテープを貼り、その部分を勢いよく引き剥がし、剥がれた塗膜の面積比率からチェックしていきます。
碁盤目の間隔と本数はJIS規格に定められており、1mm間隔で100本、2mm間隔で25本、5mm間隔で9本です。
面積比率の評価点は0%で10点、5%未満8点、15%未満で6点、35%未満で4点、65%未満で2点、65%以上で0点となっています。

・Xテープカット法

外壁の乾燥させた状態で素地に到達するまでカッターナイフで×印を刻み入れます。
そこに50mm幅の布テープを貼り、勢いよく剥がすし、塗料がどのくらい剥がれたかによってAからEで評価する試験方法です。

2.変退色やチョーキング
新築時と同じ色見本から現在の色の差を比較します。
見本がない場合は日が当たりにくい面や接近物の陰の外壁から色を比較することが可能です。
チョーキングは手で擦って汚れ具合を判断するか、セロテープを外壁に貼り、しっかり圧着させて引き剥がし、粉の付着具合で判断します。
住宅診断ではチョーキングの等級を正確に把握するため、専用の測定用テープを使用することが多いです。

3.汚れ
濡れタオルで擦り、タオルの汚れと擦っていない部分を比較して判断します。

4.下地の劣化
住宅によって使用する下地材料が異なるため、劣化のチェックポイントも異なります。

【木材素材の場合】
・木材が雨水を吸いこみ湿っている
・腐り始めている
・シロアリが発生している
【金属素材の場合】
・金属部分に穴があいている
・サビが発生し塗装が盛り上がっている、
・水切りなどの固定ビスが浮いている
【サイディング】
・シーリングが浮いている
・クラックが発生している
・雨水が浸入して土台部分が腐食している
・釘頭が浮いている
・サイディングを固定する下地エツリが緩んで浮いている

各素材でこのような症状が起きている場合、下地の劣化と断定できます。

それぞれの診断が終了すると診断シートで数値化され、どの部分が一番劣化しているか、下地の補修が必要であるかを知ることができます。

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■基礎を塗装するなら外壁塗装も検討しよう!

住宅診断で外壁の劣化が分かったら、外壁塗装や下地の補修でメンテナンスする必要があります。
ところで、外壁塗装にどのくらいの費用がかかることはご存じですか?
30坪から40坪ぐらいの二階建て住宅の場合、外壁と屋根塗装を同時に行うと約80万円から120万円が平均相場です。
しかし、使用する塗料によって価格は異なり、フッ素塗料や無機ハイブリッド塗料など高性能な塗料だと外壁だけでも150万円の相場になることもあります。
他にも塗布する面積や塗る回数によっても価格は変動するのです。
下地の劣化具合で補修内容や規模が変わるため、さらに価格が上がる可能性も考えられます。
では、基礎の補修と外壁塗装を行ったら費用はどのくらいになるのでしょうか?

【基礎のひび割れ補修の相場】
・Uカットシール工法・・・4,000~6,000円(m)
・ビックス工法・・・10,000~20,000円(m)
・アラミド繊維シート・・・20,000円(m)
・1箇所あたりの平均相場・・・10,000~20,000円(m)
・建物全体の平均相場・・・約10万円
【基礎塗装の相場】
・基礎専用塗料・・・10,000~35,000円
・㎡の平均相場・・・3,500~4,000円
【基礎と外壁塗装の相場例】
・外壁・屋根塗装・・・約800,000円
・ひび割れ3箇所・・・約30,000円
・基礎塗装(99.17㎡/約30坪)・・・約340,000円
・合計・・・約1,170,000円

基礎と外壁塗装を行うとなかなか高額な費用相場となります。
別々に行う場合は基礎塗装には塗料以外に諸経費がプラスされ、もっと高額になる可能性もあるでしょう。
少しでもコストを抑えたいのであれば、基礎と外壁塗装は同時に行うのが望ましいです。

■基礎と外壁を同時に塗るメリット

基礎と外壁塗装を同時に行うメリットは、手間とコストをカットできることです。
塗装工事では塗料や材料だけではなく、他にも様々な諸経費が含まれています。
どのような諸経費があるのか、主な内訳を確認してみましょう。

【塗装工事の内訳】

・塗料、養生などの資材費・・・20%
・足場代・・・20%
・人件費・・・30%
・その他(固定費や営業経費)・・・30%

この内訳は基礎でも外壁でもほとんど違いはありません。
また、塗装工事では足場の組み立てや高圧洗浄など工程が同じなので、別々にやるとそれぞれ工程を繰り返す必要があります。
そうなると塗装工事を2回行うよりも、1回で済ませた方が工事の手間がかかず、コストダウンにつながるのです。
少しでも費用を抑えて両方をメンテナンスしたい場合は、両方同時に塗装を行うようにしましょう。

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